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みなさん、こんにちは。

今回は メジャーリーグに多くの選手を輩出している

ドミニカ共和国の野球についてお話ししたいと思います。

ドミニカ共和国はサミー・ソーサ、デイビット・オルティズ、ペドロ・マルティネスなど

有名なメジャーリーガーが多いですが、

なぜこれほどまでに素晴らしい選手が育つのでしょうか。

ドミニカ共和国はスポーツ教育に力をいれている国で、

エリートスポーツの育成、国民全体の健康促進を目指すことが挙げられています。

その中で育成過程において最も重要なのが小学生段階での指導だと言われています。

それではドミニカ共和国の野球について掘り下げていきましょう。

人口対比でメジャーリーガーが多い

ドミニカ共和国出身の選手は2019年に初めて開幕時のメジャーリーガーの人数が100人を超えました。

ドミニカ勢に次いで多かったのはベネズエラの68人、

以下、キューバが19人、プエルトリコが18人、メキシコが8人、日本はカナダと同じ6人でした。

ドミニカ共和国は人口が約1000万に対しての数なので、

人口が1億人を超える日本に比べてメジャーリーガーの割合が多いといえます。

ここまで差がある理由は何なのでしょうか?

ドミニカの野球は選手を叱らない

ドミニカ共和国の野球は練習において選手を叱らないと言います。

その理由として指導者が目先の勝利を追うのではなく育成に主眼を置いているからです。

日本は小学校からすでに勝利至上主義で育成よりを勝利を追い求めるため、

野球を始めたばかりの小さな子供に対しても容赦なく

罵声を浴びせて、選手を萎縮させます。

一方でドミニカ共和国の指導者は選手が25歳になった時に

メジャーリーグで活躍できるように育てようとします。

そのため選手がミスをしたりたとえ消極的に思えるプレイをしたとしても

その場で罵声を浴びせるようなことはしません。

試合で勝つことが最重要ではないため、ミスをした場合、

時間を空けて冷静になってから選手に対してミスの原因に向き合うそうです。

野球は失敗のスポーツ

野球は失敗のスポーツと言います。

バッティングに関して言うと

10回打席に立って3回ヒットを打てれば一流と言われますが、

7回は失敗するのです。

ピッチャーに関してもストライクが取れずに

四球を連発してしまうこともよくあることです。

そのため凡退してもストライクが取れずに四球を連発しても

日本のように罵声を浴びせたり、懲罰交代するということはありません。

打てなかったり、ストライクが入らなかった時に罵声を浴びせたりすると

選手は萎縮してしまいのびのびと野球をすることができません。

そのためミスを恐れないことを教えるのも指導者の役目だとドミニカ共和国では考えられています。 

日本はなぜ勝利至上主義になりやすいのか

ではここからは日本に話が変わりますが、

日本はなぜ勝利至上主義になりやすいのでしょうか?

そもそも勝つことが一番楽しいという考え

なぜ勝利至上主義になりやすいという疑問の前に

そもそも負けて楽しい人間はいない、勝つことが一番楽しい、

という考えから勝利至上主義になってしまう傾向が日本にはあります。

問題なのは選手より指導者がそのような考え方だと

本来楽しいはずの野球とスポーツが楽しくなくなります。

試合に勝つことを優先すると、選手を育てるより、

戦術や采配に重点が置かれてしまうからです。

戦術や采配に重点が置かれると普段の練習も

バッティングではバントや右方向やゴロを打つことを徹底されたり、

守備ではサインプレーや守備練習に多くなりがちになります。

トーナメント制

小学校から社会人野球まであらゆるカテゴリーで開催される大会ではトーナメント制が多く、

負けることが許されない状況で常に試合をすることになります。

これによって必然的にチームの方針が勝利至上主義になってしまうのです。 

日本では〇〇の存在が大きい?

それでも野球を始めたばかりの年代である小学校や中学校では勝利至上主義ではなく、

育成に重点を置いているチームもあります。

しかし日本では高校生になると勝利至上主義になりやすい

「甲子園」という存在が出てきます。

野球をやっている人の中には、「プロ野球選手になる」という目標と同じくらい

「甲子園に出たい」という目標を持つためどうしても勝利至上主義になりやすくなってしまうのです。

甲子園も先述したトーナメント制を勝ち抜いたチームが出場できるため

どうしても育成に重点を置くのが難しくなります。

このような理由で勝利至上主義に偏ってしまうと、

楽しくて始めたはずの野球がどんどんつまらなくなっていくのです。

野球肘発症率について

日本では先述のトーナメント制でエースが連投するケースというのがとても多いため、

肘を痛めてしまう、いわゆる「野球肘」になる割合が非常に高い傾向にあります。

また練習時間や練習日数も多いことも「野球肘」になる理由として挙げられます。

それに対してドミニカ共和国では同じ年代での「野球肘」の割合が日本より低いのです。

ドミニカは日本の甲子園のような大きな大会がないためトーナメントで投手が連投するということはありません。

試合の中でも1日の投球数も制限されているため肘を痛めるリスクを低く抑えているのです。

また練習時間についても日本では土日などはほぼ一日練習するのに対して、

ドミニカは3~4時間程度で練習は終わるため肘の消耗度合いが日本より少ないといえます。 

ドミニカの野球の問題点

ここまでドミニカ共和国の野球について日本に比べて良い点を挙げてきましたが、

ここからは問題点についても触れていきたいと思います。

道具を大事にしない

練習や試合のあとにグラブやスパイクを手入れするという習慣、教育が

ドミニカ共和国ではされていないといいます。

日本では「両親から買っていただいた道具を大事にしなさい」という教育をするところは非常に多いので、

そのような道具を粗末に扱うということはありません。

時間を守ること、ルールを守ることも苦手

また時間に対して、ルーズな部分があり、ルールを守ることも苦手と言われています。

野球に対して口酸っぱく指導をしないためか

そのような野球以外の指導に関しておろそかな部分があります。

まとめ

ここまで日本とドミニカ共和国の野球の違いについてみてきました。

では今回のまとめです。

今回のまとめ

ドミニカの野球は選手を叱らない
→野球は失敗のスポーツのため失敗を責めても仕方がないという考え

日本はなぜ勝利至上主義になりやすいのか
→そもそも勝つことが一番楽しいという考え

→甲子園を含めてトーナメント制で負けられないためどうしても勝利至上主義になりがち

野球肘発症率について
→ドミニカ共和国では日本に比べて「野球肘」の発症率が低い

ドミニカの野球の問題点
→道具を大事にしない
→時間を守ること、ルールを守ることも苦手

日本に比べてドミニカ共和国は育成に重点を置いているので、

非常に良い選手が育つ土壌があるといえます。

しかし日本には日本で良い部分もあるためドミニカ共和国の良い点を取り入れて

今後の野球界の発展につながってほしいですね。

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