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みなさん、こんにちは。
今回は野球界で話題となっている「ピッチトンネル」について解説します。
これからピッチャーを目指す選手、現在ピッチャーをしているが、
もっとピッチングの幅を広げたい、成長したいと思っている選手にオススメな内容です。
ぜひ最後までご覧になってください。
ピッチトンネルとは
まずピッチトンネルってなに?
そう感じた人も多いことでしょう。
ピッチトンネルとはボールが通っていく軌道のことで、
具体的な数字をあげると、バッターから約7mの地点までストレートと同じ軌道で変化球を投げることができれば、
バッターは高い確率でストレートだと錯覚を起こす、というものです。
ストレートとひと言で言っても動くストレートなどがあり、
現在ではツーシームやカットボールなどのボールが出てきていることもあり、
キチンと区分けするために今回はフォーシーム(ストレート)と表現させていただきます。
ピッチトンネルへと話は戻りますが、変化球を投げるときは
この軌道をいかにフォーシームに近づけることができるかがカギとなります。
ピッチトンネルを作る基点は高めのフォーシーム
ピッチトンネルと作る上で大事なのは、
フォーシームも変化球もピッチトンネルを通過させることです。
そのためにはフォーシームを高めに投じる必要があります。
なぜなら変化球は基本的に発射角度がフォーシームより高いため、フォーシームを高めに投げないと見極められてしまうのです。
たとえばフォークが武器の投手がいるとします。
その投手がフォーシームを低め中心に投げ込んでいると、追い込んでフォークを投げたとしても
投げ始めから明らかに軌道が違うため、見極められる可能性が高いのです。
ではフォークもフォーシームと同じ低めの軌道で投げればいいのでは?と思うかもしれませんが、
逆にフォークを低めの軌道で投げるとバッターのかなり手前でワンバウンドしてしまうため見逃されてしまいます。
ピッチトンネルを作るため基点となるのは高めのフォーシームと覚えておきましょう。
フォーシームのメリットとデメリット
ピッチトンネルの基点は高めのフォーシームと先ほどお話ししましたが、
ここではフォーシームのメリット、デメリットを見ていきます。
メリット
まず、フォーシームはすべての球種の中で、最もファールでカウントを稼ぎやすいボールです。
球速が上がれば、打球速度や打球角度が下がるので、非常に有効なボールと言えます。
またそれによって打者が速いフォーシームに対応して、ミートポイントを前にしようとすると、
今度は変化球が生きてくるのです。
変化球を生かすためにもフォーシームの球速アップというのは必須と言えるでしょう。
デメリット
フォーシームのデメリットとして、まずは空振り率が低いことが挙げられます。
全ての球種の中で、最も空振り率が低いので、注意が必要でしょう。
また、そもそもが最も打たれやすいボールなのです。
野球を始めてからバッターが一番打ってきたボールが真っ直ぐ(フォーシーム)のボールなので、
多くの打者が得意としている、というのが理由となります。
ただ打たれやすいからと言って、全く投げないというのも問題です。
変化球は基本的にフォーシームよりも球速が遅いため、狙われると打たれる可能性が高くなります。
先ほども述べましたが、変化球を生かすためにも速いフォーシームを使って、緩急をつけることが大切です。
低めの利点とは
さきほどフォーシームは高めを主体に投げるという話をしましたが、
ではピッチトンネルを外れる低めにフォーシームを投げるメリットがないのか?というとそんな事はありません。
低めのメリットは打球角度が上がりにくい点です。
そのためフライではなく、ゴロを徹底して打たせたい場合は、速いフォーシームを低めに投げることが大切です。
フォーシームはスピードが速くなればなるほど、打球角度と打球速度が落ちることがデータでわかっています。
そのスピードボールをさらに角度のつきにくい低めに集めることで、長打やフライを打たれるリスクは低くなるでしょう。
また変化球に関しては原則低めに集めることをオススメします。
フォーシームと違って、変化球を低めに集めることで空振りを取る確率が高くなるからです。
フォーシームと変化球、高めと低め、それぞれの利点をつかんで、
的をしぼらせない投球を心がけましょう。
フォーシームと変化球の球速差について
フォーシームの球速も重要ですが、変化球の球速も重要です。
いくらフォーシームが速くても、ピッチトンネルを通過したとしても、
変化球のときに腕の振りが緩くなってはなかなか空振りが取れません。
緩急は大事なのですが、単純にフォーシームとの球速差があったほうがいいという単純な話ではありません。
フォーシームと変化球には最適な球速なバランスが存在するのです。
例えば140キロのフォーシームであれば、縦に落ちるフォーク、スプリット系は90パーセント前後の球速、
つまり128キロ前後が望ましいと言われます。
これより球速が速くなって135キロ以上になると、逆にバッターに対応されて、空振りが取れずにカットされてしまうのです。
その他にもスライダーなら90パーセント前後、チェンジアップ、カーブ系が80パーセント前後の球速帯がベストと言われます。
フォーシームの球速も大切ですが、変化球の球速も意識していきましょう。
まとめ
では今回のまとめです。
ピッチトンネルとは
→バッターから約7mの地点までストレートと同じ軌道で変化球を投げることができれば、バッターは高い確率でストレートだと錯覚を起こす
ピッチトンネルを作る基点は高めのフォーシーム
→変化球は基本的にフォーシームより最初の発射角度が高いため、高めにフォーシームを投げないと、ピッチトンネルを構成できない
フォーシームのメリットとデメリット
メリット
→高めに投げられればファールや空振りを取りやすい
→球速が上がれば、打球速度や打球角度が下がる
デメリット
→空振り率が全球種の中で最も低い
→バッターは基本的にフォーシームを狙っているため打たれやすい
4 低めの利点とは
→打球角度があがりにくい
→フォーシームのスピードが速くなれば、打球角度と打球速度が落ちるので、徹底してゴロを打たせたい場合は低めにボールを集める
5 フォーシームと変化球の球速差について
→フォーシームと変化球には最適な球速なバランスが存在する
→フォーシームだけでなく変化球の球速も意識する
いかがでしたでしょうか?
ピッチトンネルを活用することでピッチングの幅が大きく広がります。
そのためにはフォーシームやその他の変化球の精度の向上が必須です。
ぜひ次回もご覧になってください。
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